食べ物で生き方、感じ方が変わる

ポジティブな感情と幸福感は、神経伝達物質と呼ばれる私たちの体内の化合物のレベルによっても左右されます。これらは私たちの脳に直接影響を与える化合物であり、ポジティブな感情と幸福感を活性化させる神経伝達物質には、セロトニン、オキシトシン、ドーパミンなどの化合物が含まれます。

脳内で神経伝達物質のレベルが上昇すると、私たちは幸福感に満たされ、それが人生に対してより前向きになれる可能性があります。私たちの肯定感に影響​​するほとんどの神経伝達物質のレベルは、モノアミンオキシダーゼまたはMAOと呼ばれる体内の酵素によって調節されています。薬物によるMAOレベルの調節は、うつ病や不安神経症にプラスの効果があることが明らかになっていますが、パーキンソン病やアルツハイマー病などの神経変性疾患を治療できるケースもあります。

 

特別なお祝い事、または頑張りが必要なときには、恒例の、またお気に入りの食べ物が食べたくなりますよね? 最近、これらの食べ物の成分が、脳に影響を与えている神経伝達物質のレベルを含め、私たちの体のプロセスに直接影響することが科学的にも明らかになってきました。例えば、ニュージーランドのプラントアンドフーズリサーチと英国のノーサンブリア大学の研究では、ニュージーランドカシスがMAOを抑制し、行動や姿勢を前向きな方向に改善するのに特に優れていることが示されています。

特に興味深いのは、ニュージーランドプラントフーズリサーチのロジャー・ハースト博士率いるグループが最近発表した臨床試験です。この研究は、ストレスを感じるイベント(この場合は中程度の運動)を実施する直前にニュージーランドカシスジュースを摂取すると、ストレスを感じる運動中にMOA活動が大幅に減少し、ポジティブな感情が高まり、モチベーションが上がることを実証しました。

 

18世紀に、有名なフランスの美食家であるJean Anthelme Brillat-Savarinは、「あなたが食べているものを教えてくれたら、あなたがどういう人間か教えましょう」と記しています。これは一般的に「人は食によって決まる」と言われるものです。ニュージーランドのカシスに関する最新の研究は、このベリーを食事に加えることで、自己肯定感が高まり、より幸福感に満たされる可能性があることを示唆しています。

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